アライグマとの戦い⑤

しかし、しばらくラスカルは来なかった。というのもラスカルが来てすぐに台風の大雨があり川が増水したのだ。

あいつがあのたぬきらしい生物だとしたら、あいつは向こう岸の山から来ている。当然川が増水したら川を渡ってこれないのだ。

『ざまあ…』

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で、その大雨で増水した時、私の家の川に降りる階段に石亀の赤ちゃんが流れ着いていた。

このまま放置しておくと、もう一度増水した川に流されそうだったので、小さな水槽に入れて増水が収まったら放流しようと思って家の倉庫に置いた。

『まさか、ラスカルは石亀なんか喰わないよね・・・。』

そうタカをくくっていた私は、アライグマの恐ろしさを2日後に知った。

ほんの少し市川の水位が下がった朝、石亀君は甲羅だけを残した無残な姿になっていた。

アライグマって亀まで食べるんかい！！

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実は私の家に来たラスカルは、私の家で餌をあさる前にとんでもないことをしている。

実は道向かいの家の池に綺麗な鯉が泳いでいた。その鯉がある時期から1尾づつ減って行ったという。

そこを餌場と決めたラスカルが、鯉を食べ続けたのだ。飼い主は何が鯉を捕っているか分からず、池の鯉が全滅しするまで手が打てなかったそうだ。

このことは私がラスカルとの戦いを終え、川の反対側の道で、巨大なアライグマが交通事故死した後に分かったことだっだ。

流れとしてはこうだ。

①ラスカル私の家で金魚を喰う。

②ラスカル釣り針入りの鶏肉を喰い大けが、川を渡るのをためらう。

③生き残ったラスカル、川向う岸で餌場を見つけ、散々民家の池や冷蔵庫を荒らす。

④ラスカル、向こう岸で食べれる池の鯉を食べ尽くし、冷蔵庫も池もガードされ餌場を失う。

⑤ラスカル再び我が家を襲う。しかし、がっちり水槽はガードされ餌を食べれない。

⑥ラスカル、道向かいで池を発見、そこの池の鯉を食い尽くす。

⑦ラスカル再び我が家に戻り餌をあさる。

という流れになったらしい。その流れの中で、石亀君はラスカルに見つけられて食べられてしまったらしい。

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